2026年9月更新

最終更新日:

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違法業者に注意
偽装ファクタリング・給与ファクタリングの見分け方

ファクタリングを装った違法な貸付の特徴と、契約前に確認したいポイント、困ったときの相談窓口を公的機関の情報をもとにまとめました

この記事の要点

事業者の売掛債権を売買する正規のファクタリングと異なり、個人の給与を対象とする給与ファクタリングや、売掛先が払えないときに買い戻しを求めるなど実態が貸付けの取引は、貸金業に該当するおそれがあります。契約前に会社情報・契約書・手数料の内訳を確認し、不安があれば公的な相談窓口に相談しましょう。

正規のファクタリングとは

売掛債権の売買という仕組みを確認

ファクタリングは「売掛債権の売買」

ファクタリングは、事業者が取引先に対して持っている売掛債権(請求書の代金を受け取る権利)をファクタリング会社に譲渡し、支払期日より前に代金を受け取る取引です。金融庁は、ファクタリングについて「法的には債権の売買(債権譲渡)契約です」と説明しています(金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」)。債権の譲渡は民法第466条に定めがあります(e-Gov法令検索「民法」)。

正規のファクタリングで一般的な条件

  • 対象は事業者が持つ売掛債権(事業者間の取引で発生した請求書など)であること
  • 売掛先が倒産などで支払えなかった場合に、利用者が買い戻しや弁済を求められない契約(償還請求権なし・ノンリコース)であること
  • 手数料の金額と内訳、支払期日、契約形態(2社間・3社間)が契約書で確認できること
  • 運営会社の所在地・代表者・連絡先が明示されていること

ただし金融庁は、ノンリコースの規定があるかといった形式だけでなく、経済的な側面や実態に照らして貸付けに当たるかが判断されるとしています。契約書の文言だけで安全と判断しないことが大切です。

給与ファクタリングは貸金業に該当

金融庁の見解と最高裁判所の決定

給与を対象とする取引は「貸金業」に該当する

給与ファクタリングは、会社員などの個人が勤務先から受け取る予定の給与(賃金債権)を買い取るとして現金を渡し、後日その個人から回収する取引です。金融庁は、個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、その個人を通じて資金を回収することは「貸金業に該当します」としています(金融庁「給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください!」)。貸金業の登録を受けずにこうした取引を行う業者は、違法なヤミ金融です。

金融庁は、給与ファクタリングの手数料を年率に換算すると数百〜千数百%になるケースがあることや、本来受け取る賃金より少ない金額しか受け取れなくなり生活が悪化するおそれがあることも注意喚起しています。

最高裁判所の決定(令和5年2月20日)

最高裁判所第三小法廷は、令和5年2月20日の決定(令和4年(あ)第288号)で、いわゆる給与ファクタリングとして行われた金銭の交付について、形式的には債権譲渡の対価とされ、使用者の不払いの危険を譲受人が負担するとされていたとしても、貸金業法第2条第1項および出資法第5条第3項にいう「貸付け」に当たると判断しました(裁判所ウェブサイト 裁判例情報)。

当サイトに掲載しているのは、事業者の売掛債権を買い取るファクタリング会社です。個人の給与を対象とするサービスは掲載していません。

違法業者に見られる危険なサイン

ひとつでも当てはまれば契約を見直す

次のような業者・契約には注意してください

  • 個人の給与を対象にしている:「給料日前でも現金化」「会社員OK」などの宣伝は、給与ファクタリング(貸金業に該当)の可能性があります。
  • 償還請求権がある・実質的に返済を求められる:売掛先が支払えなかったときに利用者が買い戻す、または利用者自身の資金で支払う契約は、金融庁が貸金業に該当するおそれがあると指摘しています。
  • 手数料が極端に高い、または内訳が不明瞭:見積もりに手数料以外の名目(事務手数料・調査費など)が次々に加わる場合や、総額が事前に示されない場合は注意が必要です。
  • 契約書を渡さない・控えがない:契約内容を書面や電子契約で確認できない取引は、後から条件を争うことが難しくなります。
  • 会社の実態がわからない:所在地が記載されていない、連絡手段が携帯電話やSNSだけ、代表者名が確認できない業者は避けましょう。
  • 「審査なし」「必ず通る」「誰でも」などの宣伝:正規のファクタリング会社は売掛先の信用力や取引の実在性を確認します。審査がないことや利用できることを約束する宣伝は、ヤミ金融の典型的な誘い文句です。
  • 取り立てが強引・脅迫的:金融庁は、暴行や脅迫を伴う取り立てを受けた場合は警察に相談するよう呼びかけています。

先払い買取・後払い現金化にも注意

商品売買を装った貸付の手口

先払い買取現金化

商品券などが手元にない状態で買取を申し込ませ、先に「買取代金」を振り込み、後から商品を送らせる手口です。金融庁は、商品売買を装っていても経済的な実態が貸付けであり業として行う場合には貸金業に該当するおそれがあるとして注意喚起しています(金融庁「先払い買取現金化」に関する注意喚起)。警察庁も注意喚起のリーフレットを公開しています(警察庁リーフレット(PDF))。

後払い(ツケ払い)現金化

商品を「後払い」で購入させ、宣伝費やキャッシュバックなどの名目で現金を渡し、後日商品代金を支払わせる手口です。金融庁は、形式的に商品の売買等であっても経済的な実態が貸付けであり業として行う場合には貸金業に該当するおそれがあり、登録を受けずに営む者は違法なヤミ金融業者だとしています(金融庁「後払い(ツケ払い)現金化」に関する注意喚起)。消費者庁と政府広報オンラインも同様の注意喚起を掲載しています(消費者庁/政府広報オンライン)。

契約前に確認したいポイント

会社情報・契約書・手数料の内訳

  • 会社情報:商号・所在地・代表者名・設立年が公式サイトに記載されているか。所在地が実在するか、地図や登記情報で確認する。
  • 連絡先:固定電話の番号と受付時間が明示されているか。携帯電話やSNSのみの連絡先は避ける。
  • 契約書:契約前に契約書(電子契約を含む)の内容を確認し、控えを受け取れるか。譲渡する債権、手数料、支払期日、償還請求権の有無が明記されているか。
  • 債権譲渡登記:登記を求められる場合は、その費用と手続きの内容を確認する。債権譲渡登記は法人が行う金銭債権の譲渡について第三者への対抗要件を備えるための制度です(法務省「債権譲渡登記制度」)。
  • 手数料の内訳:買取額・手数料率・手数料以外の費用(登記費用・振込手数料など)を含めた受取額を、見積もりの段階で書面で確認する。
  • 貸金業の登録:「融資」「貸付」をうたう業者は、金融庁の登録貸金業者情報検索サービスで登録の有無を確認できます。

当サイトのファクタリング会社一覧では、各社の運営会社・手数料・契約形態を公式サイトの記載にもとづいて掲載しています。

困ったときの相談窓口

公的な相談先の一覧

相談先電話番号・受付時間詳細
金融庁 金融サービス利用者相談室0570-016811(IP電話からは03-5251-6811)/平日10:00〜17:00公式ページ
消費者ホットライン188(最寄りの消費生活センター等につながります)公式ページ
警察相談専用電話#9110(電話をかけた地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながります)。緊急時は110番公式ページ
法テラス(日本司法支援センター)サポートダイヤル 0570-078374/平日9:00〜21:00、土曜9:00〜17:00公式ページ
日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター0570-051-051/9:00〜17:00(土日祝・年末年始を除く)公式ページ

電話番号・受付時間は2026年9月28日に各公式ページで確認しています。

受付時間は変更される場合があります。最新の情報は各公式ページでご確認ください。

出典

本ページで参照した公的機関の情報

よくある質問

違法業者の見分け方に関するQ&A

Q給与ファクタリングは違法ですか? ▼
金融庁は、個人の給与(賃金債権)を買い取って金銭を交付し、その個人を通じて回収する取引は貸金業に該当するとしています。貸金業の登録を受けずに行う業者は違法なヤミ金融です。最高裁判所も令和5年2月20日の決定で、給与ファクタリングとして行われた金銭の交付は貸金業法・出資法上の「貸付け」に当たると判断しています。
Q事業者向けのファクタリングは違法ではないのですか? ▼
事業者が持つ売掛債権を売買するファクタリングは、債権譲渡(民法第466条)にもとづく取引です。ただし金融庁は、売掛先が支払えなかった場合に利用者が買い戻す契約など、実態が貸付けに当たる「偽装ファクタリング」は貸金業に該当するおそれがあるとしています。契約内容を確認することが大切です。
Q償還請求権とは何ですか? ▼
売掛先が代金を支払えなかった場合に、ファクタリング会社が利用者に買い戻しや支払いを求める権利のことです。償還請求権がない契約(ノンリコース)では、売掛先の未払いのリスクはファクタリング会社が負います。契約書で償還請求権の有無を確認してください。
Q違法な業者と契約してしまった場合はどこに相談すればよいですか? ▼
金融庁の金融サービス利用者相談室(0570-016811)、消費者ホットライン(188)、警察相談専用電話(#9110)、法テラス(0570-078374)などに相談できます。脅迫や暴力を伴う取り立てを受けている場合は、ためらわずに警察へ連絡してください。
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ファクタリングナビ編集部
現金化・資金調達に関する安全な情報を提供するため、金券買取・ファクタリング・商品券買取に関する調査・比較情報を発信しています。金融庁・消費者庁等の公的機関の情報を参照し、正確な情報提供を心がけています。